学内講座コード:2431G008
この講座について質問する主催:
東京都立大学オープンユニバーシティ [ 東京都立大学 飯田橋キャンパス (東京都) ]
講座名:
多摩川とともに生きる 地理学の視点でとらえる過去から現在までの「川のある暮らし」
申し込み締切:
2024年10月28日 (月) 23:30
開催日時:
2024年11月7日(木)~2024年11月16日(土)/10:00~20:00
入学金:
3,000円
受講料:
10,100円
定員:
15名
講座回数:
2回
講座区分:
数回もの
その他:
補足:
-
【講座内容】
東京の西~南部を流れる多摩川は、水豊かな親水の場であり、近世以降は首都圏における重要なインフラという役割も担ってきた河川です。
この講座では、地図資料等の判読実習に加えて、実際に現地で巡検(excursion)を行うことで、自然地理学と人文地理学双方の視点から「川のある暮らし」を俯瞰して捉える力を養うことを目的といたします。今回は多摩川の中流域を例としますが、この講座が、皆さんのお住まいの地域を「地理学な視点」で捉え、客観的にご自分の町を知るひとつの契機となればとても嬉しく思います。
基本的に徒歩で各地点を回り、講師が見どころを解説します(行程の一部はコミュニティバスを利用します)。主な見どころは以下の3点です。
Point 1:水害と河原の植生
-2019年に上陸した台風19号によって多量の土砂(砂礫)が堆積した多摩川の河原を歩き、広く水害への理解を深めます。また、多摩川の河原に生息している絶滅危惧種のカワラノギク(下記写真)に焦点をあて、昨今の河川内の植生環境について考えてみます。
Point 2:「柔」の利水
-なぜ玉川上水は羽村からひかれたのか。羽村取水堰が設置された地理的な位置を踏まえつつ、上水の経路を実際に辿りながら考察してみます。また、羽村取水堰の仕組みから、利水(治水)における河川環境への負荷について広く考えます。
Point 3:段丘地形と土地利用
―羽村市も福生市も、その市域の一部には多摩川の段丘群が含まれているために「坂の町」ともなっています。地形・地質条件をも掴んだ上で、これまでどのような産業や土地利用がなされてきたのか、また今後はどのような利用がなされていくのか、古地形図も用いながら実際に現地を歩くことで学びます。
【講座スケジュール】
第1回 2024年11月07日(木) 18:30〜20:00
地形図や写真資料などを⽤いて、巡検先を含めた東京⻄部の地理を把握するための読図の実習を⾏います。
第2回 2024年11月16日(土) 10:00〜15:30
集合場所・時間:JR羽村駅 10:00
昼⾷・休憩時間:11:30〜12:30(予定)
解散場所・時間:JR福生駅 15:30(予定)
主な巡検先:まいまいず井⼾、多摩川河原(宮ノ下運動公園)、
羽村取⽔堰、玉川上⽔
※⾬天決⾏。昼⾷はあらかじめご持参ください。
※本講座の内容の一部は、羽村市史編さん事業による調査(2014~2024年)の結果を基にしています。また、2019年度に開講した「武蔵野台地西縁部の自然環境~羽村市史編さん事業を通して得られたこと~」の講座内容の一部を含んでいます。
【対象者】
高校生・大学生・一般の方
単位数:1単位
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
名前 | 宇津川喬子 |
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肩書き | 法政大学 文学部地理学科 助教、東京都立大学 客員研究員 |
プロフィール | 法政大学文学部地理学科助教。首都大学東京および首都大学東京大学院で地理学と堆積学を専攻し、2017年に博士(理学)を取得。首都大学東京都市環境学部特任研究員、立正大学地球環境科学部地理学科助教を経て、2022年4月より現職。「砂や礫はどこでうまれてどこへ運ばれていくのか」をコンセプトに、国内外の河川~海浜環境をフィールドとした研究を行っている。 大学での担当科目は「自然環境論」「地理学読図演習」「地質・岩石学及び実験」など。他大学での非常勤講師として「自然地理学概説」等を担当している。 |
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