シェイクスピア作品は今を生きる 私たちに何を語りかけているか【対面講座】 ※講座代金とは別に書籍の購入が必須となります。詳細は下記教材欄をご確認ください。

【講座内容】
ハムレットは『ハムレット』のなかで「芝居は、今も昔も、人間の振る舞いに鏡を掲げること」と言っています。その鏡に、現代社会の如何なる様相が写しだされているのでしょう?シェイクスピア作品を通して、現代のさまざまな問題についてのヒントを考えます。

【講座スケジュール】
第1回10月 8日(火) 『ロミオとジュリエット』
詳細：「同害報復―目には目を、歯には歯を」の悲劇。親たちの争いを子どもたちが継ぎ、その結果、ヴェローナの三つの名家の跡継ぎが絶えました。そこに広がるのは荒涼たる世界。戦争に蹂躙される世界に何を訴えかけているのでしょうか。
第2回10月15日(火) 『ハムレット』
詳細：『ハムレット』は凄惨な最後で幕を閉じます。王妃、国王、王位継承者ハムレット、そしてハムレットに殺害された国務大臣の息子レアティーズの4人が毒による死を遂げるのです。この時代、毒殺は法によって禁じられており、毒殺を舞台にのせるのもご法度でした。シェイクスピアが「毒殺」に挑んだ理由とはなんだったのでしょうか?
第3回10月22日(火) 『オセロー』
詳細：「目に見える証拠」は信頼できるのでしょうか?悪は不滅でしょうか?妻デズデモーナが若い白人の男と密通していると、イヤゴーに耳打ちされたオセローは「目に見える証拠が欲しい」と言います。イヤゴーが示した「目に見える証拠」、それを手にした人物たちは全て滅びる、イヤゴーを除いて。悪は不滅なのでしょうか。
第4回10月29日(火) 『夏の夜の夢』
詳細：世界を結ぶのはアテネの職人たちのドタバタ劇。『夏の夜の夢』には、「貴族」、「職人」、「妖精」の三つの世界が登場します。不如意な結婚を強いられるアマゾンの女王、好きな人に嫌われ、嫌いな人に好かれる若者たち、絶交中の妖精の国の王と女王。妖精パックは惚れ薬を使って問題を解決しようとしますが、薬を塗り間違え、大混乱に。アテネの職人たちの愚かしくも愉快なドタバタ劇が世界を救います。
第5回11月 5日(火) 『テンペスト』
詳細：四つの国盗り物語。ミラノ公爵位を弟に奪われたプロスペローは、流れついた先の島を我が物にし、原住民を抑圧します。ナポリ王とその弟が同じ島に漂着し、弟は兄を殺害して、ナポリ王国の簒奪を計画するのです。しかし、プロスペローの介在で頓挫。原住民キャリバンはナポリ王の飲んだくれの召使たちを使って島の奪回を計画。プロスペローはキャリバンに自分の黒い姿を見て、「この黒いものはわたしのもの」と言います。当時のイギリスの植民地政策、他国の領土を我が物にする独裁者の姿を批判していないでしょうか。

【教材】
あり(購入必須)
石井美樹子訳『真訳 シェイクスピア傑作選』(2024年10月29日刊行予定)
定価:5060円(※著者割引価格:約4000円にて講座内で販売予定)
※こちらの教材費は受講料に含まれません。購入等については講座開始前にご案内します。

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。