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遊学モニターレポート No.12

レポートNo.012 世界に誇る日本酒の文化と蔵元の味を愉しむ

最近よく「自分力をつける」という言葉を聞きますよね。普段から「仕事以外の知識が特に重要だ」と言われていたので、毎日のように飲むお酒(特に日本酒)をもっと探求してみたいと思い、参加しました。


昭島経由沢井行き、二部構成
実は、公開講座に参加したのは今回が初めてでした。
しかも、最近東京に引っ越してきたばっかりで、中央線乗って西に向かうのも初めて。ちょっとした旅行気分な朝を迎えてました。

今回の講座は大きく分けて2部構成です。

まずは昭島で座学。次に青梅の沢井で日本酒の酒蔵見学ときき酒♪
もちろん後半メインで参加したのですが、座学の方でも意外な発見が多かったんですよ~。内容も、ものすごく優しく(易しくではなく)、かつ、深かったな~。

座学の第1テーマは「お酒はみな兄弟」
講義をして頂いたのは免疫学のエキスパート、福家教授。

まずは、日本酒について学ぶ前に、簡単に世界のお酒の歴史と酒の種類について学びました。

人類は、古くは紀元前7000年頃にはにお酒を飲み、いろんなところに「足跡」を残していっていたようですね。お酒を入れていた器が出土して、ばっちり成分が残っていて判明しているようです。お酒を飲んだら1万年たってもばれちゃうってのは恐ろしい世の中です。

お酒の分類についても触れられました。ワインやブランデー、ウイスキー、ビールなど。見た目や原料、味やアルコール度数他いろいろ違うから色々楽しめるわけですが、それらを「性質」から種類分けをすると、大きく3つに分類されるんですね。
醸造酒」アルコール発酵させただけのモノ
蒸留酒」醸造酒を蒸留し、アルコール度数を高めたモノ
混成酒」一般的には蒸留酒に副材料を混ぜたモノ

醸造酒はワインや日本酒、蒸留酒はブランデーや焼酎、混成酒はリキュールとかですね。
・・・ということは、ワインとブランデーは途中まで一緒で、蒸留したかしなくてそのままだったかの違いなんですよ~。(厳密には違うかもしれないけど。)
日本酒と米焼酎、ビールと麦焼酎も理屈から言えば「元は同じ」と言うことになるんですね!知らずに「とりあえずビール」のあと、「麦焼酎」に走ってましたが、今思えばアルコール度数が変わっただけで「モトは同じモノ」を飲んでいたんですね~。

なんかちょっと損をしていた気がしてきました。

「ご飯が甘い訳」と「酒造り」には密接な関係があった!
日本酒は「お米から出来ているお酒」なのですが、その「お米」は、お酒造り専用のお米ってご存じでしたか?そんな基本的なこともしらず「山田錦」を飲んでました。
食べる方のお米の最高峰は「コシヒカリ」ですが、お酒造りのお米の最高峰は「山田錦」だそうですね。その話が出たときに、頭の中で何かがどどどーっと繋がっていきましたよ。

「これはいいお米だー」というのを伝える時、よく 「甘くてもちもちしている」 と表現される事がありますよね。グルメレポーターの彦麻呂がまた言いそうな台詞です。
この「甘い」と感じる理由は、日本酒造りに深く関係しているんですよ。知ってましたか?私はもちろん全く知りませんでした。

「実はみなさん、小学校の時に習っているんですよ」と福家教授がおっしゃった際も、全く思い出せませんでした。大人になって学び直す必要がどれだけ重要なのか身につまされた瞬間です。

アミラーゼ」:口の中にいる酵素のひとつで、デンプンに含まれる要素を分解して糖化させる。

唾液に含まれる酵素って確かにやったなー。小学校か中学か。実験の時間に、誰かがご飯を租借して、シャーレにペッと出したものと、ごはんそのままのやつ。ヨウ素をふた方に垂らしてみて違いを見るやつですね。こっちはデンプンが糖化しました~!みたいな。あれです。
デンプン質が良く(糖化させるデンプンの量が多い等)、かつ、純度がいい(余計なモノが含まれない等)お米であれば、酵素によっていっぱい糖化され、より口の中に「甘さ」を感じる!というわけですね。ご飯を味わうのにも、よく噛んで食べる(アミラーゼでよく糖化させる)事は大事なんだナーと知りました。
話がちょっぴりそれましたが。
その糖化が何故お酒造りに必要か?と言うと、そもそもアルコールは「糖」からつくるんですよ!ご存じでしたか?

いっぱいアルコールを造るには、いっぱい糖が必要。なのでいっぱい糖化するお米が一番って事になります。それが山田錦なんですねー。知らなかった。

また、日本酒最高峰の「純米大吟醸」のような、全てにこだわったお酒を造ろうとすると、

1.そもそも、デンプンの質がいいお米を使う
2.更にそのお米を半分以下にまで削って純度を上げる

行程を経たお米を使う訳なので、それだけで相当コストもかかってるんですよね~。更にお米を削り倒しているわけですから、できあがる量は少量しかない。だから高くなっちゃうんですよ。改めて納得でした。
そのへんを理解して、普段飲むお酒と、より趣向を楽しむお酒など、状況や気分によって「お酒を使い分けながら楽しむ」のも大事だなーと思いました。

日本酒の「吟醸」には意味がある
よく「純米酒」とか「吟醸酒」とか目にしますよね。
お酒売り場でも、日本酒のラベルに「純米酒」とか「吟醸酒」とか書いてあったりします。
あれって勝手につけちゃダメらしいですよ~。

「この条件をクリアーしているお酒は名乗っていいですよ~」というルールがちゃんと決まってて、それに則ってみんな名乗っているわけです。単に「かっこいいからついてる」訳じゃないんですねー。さすがに歴史のあるお酒なだけあります。深いっ。
たとえば純米酒。
純米酒は米と麹だけで作られたお酒だけをさすので、アルコールを別途足しちゃったり、違う風味がつくモノを足したりしたものは「純米酒」とは名乗れないんです。

あと、吟醸酒。
吟醸は純米酒にも醸造酒にもあるんです。ランクの名前って覚えた方がいいのかな?
この段階になると、精米度がボーダーラインになるんですね。精米度60%以上の(つまりお米を40%以上削った)米を原料にした日本酒しか名乗れないわけです。

その肩書きを知るだけで、どれだけ贅沢に作られたお酒なのかがすぐ分かる「階級」的役割を担っているわけですね。さすが日本酒!

お酒が飲める飲めないは「DNA」で!
座学の後半は管理栄養士の渡邊助教による、アルコールそのものについての学習です。

私の家系はお酒大好きな一族なので、気かついた時にはお酒は普通に飲んでました。みんなと飲みに行ったときも、どちらかというと周りを潰す側だったので、いままで飲める飲めないを意識したことはありませんでした。そういう人こそ要注意なようです。

この「飲める人」「飲めない人」も、訓練や経験ではどうにもならない「壁」があるのは知ってましたか?

人を構成する遺伝子「DNA」で、お酒が飲めるか飲めないかも解ってしまうんです。お酒が飲める飲めないは「お酒の分解酵素をたくさん持っている、もっている、あまり無い」の差だそうで、その差が遺伝子で解っちゃうと言うわけです。何でもそうですが、DNAはほんとなんでも解っちゃうんですねー。
「NN型」:アルコールの分解が早い
「ND型」:アルコールの分解はほどほど
「DD型」:アルコールの分解が遅い

「つまり、DD型の人をいくら飲めるように鍛えようとしても無理だと言うことですね。そういう人もいるんだという認識がまず大事です。特に飲める人は。」

みたいな話を聞いて過去の思い出が色々よみがえり、反省しました。で、早速自分はどうか?と言うことで、パッチテストをやってみよう!と言うことになりました。

シールを腕の内側に貼って20分待つだけ。
結果は?というと全く無反応だったので写真まで撮りませんでしたが。まあNN型かNDなのかな~?と言うところでしょうか。先生から補足がありましたが「いくら分解が早いからと言っても飲み過ぎは体に良くない」ので、ほどほどにたしなむ程度にしたいと思います。


大自然!だけど東京都です。
座学も終了し、いよいよ日本酒の酒蔵訪問です。
東京にも酒蔵があるんですねー。まあ神戸の灘にもたくさんあるので不思議ではないのですが。

昭島から青梅を経由して、そこから単線に変わり「沢井」まで行きます。道中は本当に小旅行ですよ♪参加者の人も先生方もものすごい和気藹々とした空気の中での移動となりました。ちょっとした遠足のような気分ですね。

現地に着くと、澤乃井の社長さんがお出迎えして頂けました。


澤乃井は元禄15年創業の老舗
訪問した酒蔵は「澤乃井(小澤酒造)」 。
古文書によると元禄15年には既に酒屋を営んでいたようです。 元禄15年と言えば、やはり赤穂浪士の討ち入り。
浪士たちももしかしたら飲んでいたのかもしれませんね。

澤乃井さんの酒蔵は本当にアイデアに満ちた酒蔵でした。
精米した後のお米を蒸し器に移動する際のベルトコンベアは、ベルトごとくるっと巻いて筒状にして運ぶため、こぼれない! 粒が小さくなっているし振動でこぼれやすい点を、それを巻くことで解消しているんですね~。

蒸し器やその他にも、本当に日本酒造りに真剣に向き合って生まれたアイデアや、労力よりも出来を考えたいろんな工夫が随所に見て取れて、本当にお酒に「想い」をこめているのが感じられました。

「正直、従業員の中には酒蔵体験に反対の人間もいる。それは彼らにとって見ればここは神聖な領域だから。だけど、だからこそお客さんにみてもらって、知ってもらって、味わってほしい」

と社長がおっしゃったのが印象的でしたね。
日本酒造りって、本当に「作り手の想いひとつ」ですよね。

お酒造りは「水探し」から
日本酒づくりは水探しから始まるそうです。
「自分が目指すお酒にはこういう水が必要だ」(軟水・硬水とか、ミネラル分の配合内容他)と言うところから始まって、全国津々浦々、その水があるところをまず探すみたいですね。

また、「その水がある土地に酒蔵を創る」場合が多いようで。
今思えば、酒蔵があるところは名水地が近いですよね。お酒造りには大量の水を必要としますし、水は運んでいる際に変化してしまいやすい。 第一運ぶのが大変。一方、お米は運搬しやすい。と言うことから、水がとれる地に酒蔵を建てるようになったようです。

「澤乃井も、ここにこの水があるからここで酒蔵やってます」

と社長がおっしゃってました。その水から生まれるお酒の味わいも、背景を知ってから飲むと余計に感じ入るものがありました。情緒も一緒に堪能できるお酒って、なんか日本酒らしいですよね。


その土地を見守り続けた神木から生まれた日本酒
日本酒と言えば「木の桶」で作っているイメージですが、戦後はホーロータンクが解禁になって。今では木桶で酒造りをしているところはほとんど無いそうです。

そんなとき、アメリカからやってきた「セーラ・マリ・カミングス」さん(つぶれかけていた酒蔵を再生させた女性「セーラが町にやってきた」)の働きで、日本各地でまた桶仕込みの日本酒が造られるようになったそうです。

澤乃井さんでも、木桶を作るに当たって、当地をずっと見守ってきた杉の木(澤乃井の裏にそびえていた杉 の木。伐採も必要な状況になっていた木だった。)を利用し、木桶を作ったようです。いわば家のご神木をつかった仕込み桶というわけですね。その地の水で生き、その地の恵みを吸収してきた大樹となった木で仕込む日本酒。もちろん、なかなかの味わいでした。3本ほど買って帰りましたよ~。

木桶を作るまでのお話はこちら
桶仕込み保存会はこちら

最後に、きき酒もありました。
私はさんざんな結果でしたが、さすが教授、見事な正解率でトップでしたよ。

まとめ
初めての公開講座で、こんな楽しい経験が出来るとは思ってませんでした。
しかも、参加費が4,000円弱なので、正直ここまで満喫できるとは思ってなかったので、本当に参加できて良かったです。ものすごく濃い、ものすごく獲るものが多かった1日でした。また是非、首都大さんの公開講座に参加させて頂きたいと思います!

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